匂い
君から感じる匂い
変な声、小柄な体、人形みたいな化粧、母性に溢れた優しさ
全部似てるんだよ
僕が前に会った人に
僕が前に交わった人に
そして君でも僕はいけなかった
僕には余裕がない
本当に
セックスを楽しむ余裕がない
あのあと僕は考えていた
生ならいけた
もう少し膣圧があればいけたと
そして君で知った
そんなことなどなかったと
セックスで悩んで泣く男なんて世界に何人くらいいるのだろう
僕はその一人だ
今も泣いてる
なんで僕はいけなくて
なんて僕は情けないのか
セックスは本来楽しいもののはずだった
それがこれなら、生きる理由すらあやふやだ
僕は病気だ
治療法などわからない